internship entry

My career Turning Point

03
建築・鉄構部門鉄構建材部建材課
M.S2019年入社

鉄鋼建材商社の営業は
信頼を紡ぐ「人の力」


感性より提案や信頼の力が試される
鉄鋼建材商社。
決め手は人間性そのものを
受け止めてくれた面接

就職活動では当初から商社の営業職、特に、鉄鋼や化学品といった素材系の分野に魅力を感じていました。アパレルなど感性や美的センスが問われる業界と異なり、素材系の製品の多くは、誰が扱っても規格は同じで、価格も大差はありません。だからこそ、営業担当者の提案力や信頼関係づくりといった「個の力」が商談を左右するという点に、大きなやりがいを持てそうだと考えたのです。

数ある商社のなかから当社を選んだ最大の決め手となったのは、面接の雰囲気です。最終面接に至るまで、いわゆる圧迫感や堅苦しさが一切なく、終始和やかな対話で構成されていました。面接官は正解を出さなきゃと焦る質問ではなく、趣味などの話題を投げかけてくれ、私の人間性そのものに興味を持っているのだと感じました。面接が楽しかったと思えたのは後にも先にも当社だけです。気取らずに自分らしさを出せた結果、内定をもらえたことで「ここは自分に合う会社だ」と確信できました。

「あなただから」
と思ってもらいたい。
製品への付加価値を問う
商社営業の本質と向き合う

私が担当しているのは、メーカーから製品を仕入れてお客さまに販売する「モノの売買」です。取引形態としては、四半期ごとに鋼材の数量や単価を決めていく「ユーザー取引」や、ビル建設のように特定のプロジェクト単位で多種多様な鋼材を納入する「物件取引」などがあり、それぞれタイミングよく見積り、仕入れ発注、納品調整をしていきます。

商流の中間に立ち、お客さまとメーカーをつなぐことで商売を成立させるという、まさに私がイメージしていた商社の姿そのものでした。取扱う製品は、品質も価格も商社による違いが少ないため、取引の決断には常に「なぜ当社から買うのか」と、製品そのものではなく「人」が行う商いとしての付加価値が問われます。他の担当者ではなく「あなたと取引がしたい」と思っていただけるよう、日々の密なコミュニケーションはもちろん、納期の速さや問い合わせへの迅速な対応といった「対応の質」で信頼を積み重ねることが不可欠です。

入社4年目、
知識と経験を総動員し、
ストーリーを組み上げて
臨んだ交渉に、成長を実感

ユーザー取引、物件取引に加え、自社倉庫で鋼材を在庫・販売する特約店も重要なお客さまです。多くの取引は継続的におこなっていますが、価格は毎月交渉で決定するため、メーカー側からの要請を特約店に伝えながら、相手先が納得いただける価格と数量の着地点を探る調整力が求められます。特約店だけで約20社、仕入れ先メーカーも約15社と、扱う件数が多く、さらに大型案件を並行して動かすため、対応するバランス感覚も大切です。

ユーザー、物件、特約店と、対応事項の多い複雑な業務を一人で回せるようになったと感じたのは入社4年目の頃。当初は商品知識も乏しく、価格交渉の場で説得力のあるストーリーを組み立てられませんでした。しかし、経験を積む中でマーケットの状況や競合の動向への理解が深まり、ようやくお客さまにご納得いただけるようになって、仕事の幅は格段に広がったのです。単に顔を覚えてもらうだけでなく、気軽に相談やお願い事をされる存在になれたと感じた時、大きな成長を実感しました。

女性であることを
最大限に活かそう。
経験と信頼を重ねていけば、
未来は明るく拓ける

業界内では女性の営業職が少ない現状はあるので、働きづらさを感じる方もいるかもしれません。でも私の場合は「あの会社の女性担当者」だと名前より先に存在を覚えてもらいやすく、それはひとつの利点だと感じています。

さらには、知識と経験を重ね、私らしいスタイルで営業の実績を積み上げることにより、性別という記号を超えて「佐藤さんだから」という人としての信頼を勝ち得てきました。現在では女性だからという理由で不利益を感じることはほとんどありません。

競合他社でも女性の総合職が増え、リモートワークの利用や男性の育児休暇の取得をためらわない雰囲気が確実に醸成されています。この業界では、お客さまとの対話を楽しみ、難しい交渉をコミュニケーションの一環と捉えられる前向きな姿勢がなにより重宝されます。人と話すことが好きで、誠実な対応を通じて信頼を築くプロセスにやりがいを感じられる人にとって、ここは最高の舞台になるはずです。

A Day in My Life

週明けには多くのメール連絡が溜まっているため、ていねいに確認して必要な手配を行う必要があります。10時からは営業担当者全員が参加する課の定例打ち合わせがあり、担当物件の状況や、鋼材の市況感、メーカーの最新動向といった情報を共有します。担当者によってお客さまへ提示する価格などに差が出てしまわないよう、課全体で認識を統一するための非常に重要な時間です。客先訪問は、月に1~2回は直接お会いして情報交換を重ね、「この人だから取引したい」と思っていただけるよう心がけています。ていねいで迅速な対応で信頼関係を築くことが、価格や品質での差別化が難しい商社営業において肝要です。帰社後は見積り作成や発注業務、納品の指示出しなども行います。